“きいん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
気韻52.6%
起因21.1%
基因10.5%
鬼韻5.3%
崎尹5.3%
紀昀5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この時春琴の姉が十二歳すぐ下の妹が六歳で、ぽっと出の佐助にはいずれもひなにはまれな少女に見えた分けても盲目の春琴の不思議な気韻きいんに打たれたという。
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
かかる短時日の間に生じたこの驚くべき思想上の変化は、そも/\何に起因きいんするのであろうか。
此理このりを知らざる者は海をる事遠き所に於て鹹水貝殼の積聚せきしうするを見れば頗る奇異きゐの思ひを作すべし。大人云々の説有る盖し此に基因きいんするならん。果して然らは所謂「大人踐跡」とは何者を指すか。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
音色に鬼韻きいんのあるのは好ましいとさえ思うが、八寒嘯はっかんしょうという銘の意味を酌むと、なにもかも白い氷にてている天地が想像されてならない。
八寒道中 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
聞くからに寒い音色や、春日平六の言った鬼韻きいんというような階調が、ほの暗い闇にうごく彼の指先からあやつり出された。
八寒道中 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
去歳七月、貴国の使介船、国王の書翰をもたらし、我が肥前長崎港に到る。崎尹きいん伊沢美作守みまさかのかみ、受けてこれを江戸府に達す。我が主、親しくこれを読む。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
わたくしは最後に『閲微草堂筆記』を受持つことになりましたが、これは前の『子不語』にまさる大物で、作者は観奕道人かんえきどうじんと署名してありますが、実はしん紀昀きいんであります。