“かつおぶし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鰹節94.5%
堅魚節1.8%
松魚節1.8%
鰹魚節1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
賢造の言葉が終らない内に、洋一はもう茶のから、台所の板のへ飛び出していた。台所にはたすきがけの松が鰹節かつおぶしかんなを鳴らしている。
お律と子等と (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
茶の料理なども料理として非常に進歩せるものなれど進歩の極、堅魚節かつおぶしの二本と三本とによりて味噌汁の優劣を争ふに至りてはいはゆる半可通のひとりよがりに堕ちて余り好ましき事にあらず。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
さア奉公人は贔屓ひいきをする者もあり、又せん内儀おかみさんればんな事はないなどと云い、中には今度の内儀は惣菜の中に松魚節かつおぶし味淋みりんを入れるからいなどと小遣こづかいを貰うを悦ぶ者もあり
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ちょうど鰹魚節かつおぶしつかい削ってしまうように、与えられた天平てんぴょうの古材も、いつか八寸に縮み、五寸ほどに痩せ、もうわずかに、三寸角ぐらいまで、小さくしてしまっていた。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)