“かえりみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
64.6%
30.3%
反省2.0%
1.0%
顧見1.0%
顧視1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
富貴の門はそのかえりみるところで無かった。二人とも道理のある考で有り、美しい感情の流露であった。しかし釈迦は二人を弾可した。
貧富幸不幸 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
平生この心を一の秘蔵としていることを、今更の如く元日に当ってかえりみるのである。われわれも木因のこの宝に敬意を表せざるを得ない。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
「まずつもってもみられるがよい」道人いよいよ穏かに、「他人の迷惑を反省かえりみず、自分ばかりを潔くしたい! こんな我がままってありますものか」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
かえりみズ/汗漫ノ遊定蹤無シ/房南総北遍ク勝ヲたずネ/雨裏ノ蹇驢月裏ノ篷/錦嚢包括ス錦様ノ句/都門我ニ揖シテ気太|はなは
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
先頭に立った吾輩は振り顧見かえりみると、三番目に乗って来た未醒画伯、馬から真逆様に落ちて、大地へ四ツん這いになっておる。一歩外へ落とされたら、忽ち奈落ならくの谷底である。
茶の間の広いところに薄暗い洋燈ランプ、何だか銘〻めいめいの影法師が顧視かえりみらるる様な心地のする寂しい室内の雨音の聞える中で寒素かんそな食事を黙〻として取った光景が眼に浮んで来て
観画談 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)