“おおがさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
大笠42.9%
14.3%
大嵩14.3%
大暈14.3%
14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
よほどうれしかったとみえ、信長はその時陣頭で、黒の薄い陣羽織に、塗りの大笠おおがさをいただき、左に扇を持ち、右手に杖を持って、何か指揮していたが
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おおがさを借りてかえったが、飛鳥あすか神社の屋根が見えるようになってから、雨が大きくなって来たので、出入でいりの海郎の家へ寄って雨の小降りになるのを待っていると
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
けれども彼らの雨曝あまざらしになるのをに病んだほどの大嵩おおがさなものはどこにも見当らなかった。のみならず、じいさんは自分が先刻云った事さえもう忘れているらしかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
雄大なる白河内岳が、円く眼の前にボーッと立つ、この山を中心として、雲の大暈おおがさが、幻のようにを描いてひろがる、日輪の輪廓がひろがって黄色い葵の花のように、廻転するかと思われた。
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
江口えぐち川尻かわじりの船の家に老い、さては野上のがみ坂本さかもと路次ろじおおがさを立てて、朗かなる歌の声を東西の旅人に送っていた者は、最初からそういう生活様式を持って、日本へ入って来た人々のすえでもあるように
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)