“うちば”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
内端57.1%
禾場14.3%
麥場14.3%
中張14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とても余所外よそほかの小供では続かないが、其処そこは文三、性質が内端うちばだけに学問には向くと見えて、余りしぶりもせずして出て参る。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
草屋根と云わず、禾場うちばと云わず、檐下のきしたから転び出た木臼の上と云わず、出し忘れた物干竿の上のつぎ股引ももひきと云わず、田も畑も路もからすの羽の上までも、真白だ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
禾場うちばには村の人達が寄って、板をけず寝棺ねがんこさえて居る。以前もとは耶蘇教信者と嫌われて、次郎さんのお祖父じいさんの葬式の時なぞは誰も来て手伝てつどうてくれる者もなかったそうだ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
われ不朽の雙兒とともにめぐれる間に、人をしていとあらくならしむる小さき麥場うちば、山より河口かはぐちにいたるまでこと/″\く我に現はれき 一五一—一五三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
日輪もし一天宮餘をへだてゝわが足の下に𢌞めぐりをらずば、この小さき麥場うちばなほ廣く我に現はれたりしなるべし 八五—八七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
近頃はやる手文庫の中張うちばりとか、又草双紙くさぞうしちつなどに用いたら案外いいかも知れないと思ったので、其場の出来心からわたくしは古雑誌の勘定をするついでに胴抜の長襦袢一枚を買取り
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)