“禾場”の読み方と例文
読み方割合
うちば100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
草屋根と云わず、禾場うちばと云わず、檐下のきしたから転び出た木臼の上と云わず、出し忘れた物干竿の上のつぎ股引ももひきと云わず、田も畑も路もからすの羽の上までも、真白だ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
禾場うちばには村の人達が寄って、板をけず寝棺ねがんこさえて居る。以前もとは耶蘇教信者と嫌われて、次郎さんのお祖父じいさんの葬式の時なぞは誰も来て手伝てつどうてくれる者もなかったそうだ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「おまえさんとならばヨウ、何処どこまでもウ、親を離れて彼世あのよまでもゥ」わかい女の好いこえが歌う。「コラコラ」皆がはやす。禾場うちばの日はかん/\照って居る。くるり棒がぴかりと光る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)