“いまどばし”の漢字の書き方と例文
語句割合
今戸橋100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
待乳山まっちやまを背にして今戸橋いまどばしのたもと、竹屋の渡しを、山谷堀さんやぼりをへだてたとなりにして、墨堤ぼくてい言問ことといを、三囲みめぐり神社の鳥居の頭を、向岸に見わたす広い一構ひとかまえが、評判の旗亭きてい有明楼であった。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
みいちゃんは津藤つとうに縁故があるとかいう河野こうの某を檀那だんなに取っていたが、河野は遂にみいちゃんをめとって、優善が東京に著いた時には、今戸橋いまどばしほとりに芸者屋を出していた。屋号は同じ湊屋である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
長吉ちやうきち病後びやうご夕風ゆふかぜおそれてます/\あゆみを早めたが、しか山谷堀さんやぼりから今戸橋いまどばしむかうに開ける隅田川すみだがは景色けしきを見ると、どうしてもしばら立止たちどまらずにはゐられなくなつた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)