“いぶせ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イブセ
語句割合
42.9%
井伏14.3%
悒鬱14.3%
14.3%
鬱悒14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
然れども待ちつる情をあらはしまをさずてはいぶせくてえあらじと思ひて、百取の机代物を持たしめて参出でたてまつりき。
枕物狂 (新字旧仮名) / 川田順(著)
ちびちびめて楽しみ、お酒の好きな作家の井伏いぶせさんなんかやって来たら飲んでもらおうとかなり大事にしていたのである。
親友交歓 (新字新仮名) / 太宰治(著)
むろうち暑く悒鬱いぶせく、またさらに嬰児みどりご笑ふ。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
智慧を持ち初めては、あのいぶせい女部屋には、じっとして居ませぬげな。第一、横佩墻内よこはきかきつの——
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
觀棚は内壁の布張汚れ裂けて、天井は鬱悒いぶせきまで低し。少焉しばしありて、上衣を脱ぎ襯衣はだぎの袖をからげたる男現れて、舞臺の前なる燭をともしつ。客は皆無遠慮に聲高く語りあへり。