“じじむさ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
爺々汚40.0%
悒鬱20.0%
爺汚20.0%
爺穢20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
髪はそれほどでもないが、る事のできないで不本意らしく爺々汚じじむさそうに生えたひげに至っては、見るからあわれであった。余は一人の兄の太くたくましい髯の色をいまだに記憶している。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
庸三は悒鬱じじむさい自分の恋愛とは違って、彼らの恋愛をすばらしく絢爛けんらんたるものに評価し、ひそかに憧憬しょうけいを寄せていたのだったが、合理的な清川のやり口の手堅さを知ることができたと同時に
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
先生は背の低い、眼の大きい、せた男で、あごからほおへ掛けて、ひげ爺汚じじむさえかかっていた。そうしてそのざらざらした顎のさわる着物のえりが薄黒く垢附あかづいて見えた。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「変らないことがあるものですか、商売が商売ですし、それに手は足りないし、なりも振りもかまっちゃいられないんですもの、爺穢じじむさくなるばかりですのさ」
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)