爺々汚じじむさ)” の例文
「いくら保養でも、うちへ帰ると、少しは気疲きづかれが出るものよ。けれどもあなたはあんまり爺々汚じじむさいわ。後生ごしょうだから一休ひとやすみしたら御湯に行って頭を刈ってひげって来てちょうだい」
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
髪はそれほどでもないが、る事のできないで不本意らしく爺々汚じじむさそうに生えたひげに至っては、見るからあわれであった。余は一人の兄の太くたくましい髯の色をいまだに記憶している。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)