“うっとう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鬱陶85.7%
欝陶12.5%
悒欝0.9%
悒鬱0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大慈大悲の仏たちである。大して御立腹もあるまいけれども、さくがいいだけに、またたきもしたまいそうで、さぞお鬱陶うっとうしかろうと思う。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「よく降るな。秋はいつもこれだ、仕方がねえ」と、岡崎は雨に濡れている庭先をながめながら欝陶うっとうしそうに云った。
半七捕物帳:26 女行者 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
梅雨つゆのころの田舎いなか悒欝うっとうしくって、とても長くは辛抱していられないので、京都の女のいる二階座敷の八畳の間が、広い世界にそこくらい住み好いところはないような気がするので
狂乱 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
手狭な悒鬱うっとうしい彼の六畳の書斎にはとてもそぐわない雰囲気ふんいきであった。彼らは遠くからわざわざ長い小説の原稿をもって彼を訪ねて来たのであった。
仮装人物 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)