“いっちゅう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
一中50.0%
一籌35.7%
乙丑7.1%
一炷7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
余興に松尾氏と若井氏とが得意の一中いっちゅうを語ったりして陽気なことでありました。
しかし身のたけ六尺五寸、体重三十七貫と言うのですから、太刀山たちやまにも負けない大男だったのです。いや、恐らくは太刀山も一籌いっちゅうするくらいだったのでしょう。
温泉だより (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
慶応元年乙丑いっちゅうの春より夏にかけて枕山はしばしば芝口一丁目脇坂中務大輔安宅わきざかなかつかさのたいふやすおりの邸に招かれて奉和の詩を賦している。脇坂安宅は播磨国竜野の城主で純斎と号した。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
大正十四年乙丑いっちゅうノ歳晩予たまたま有隣舎ゆうりんしゃその学徒』ト題シタル新刊ノ書ヲソノ著者ヨリ恵贈セラレタリ。著者ハ尾張国おわりのくに丹羽にわ郡丹陽村ノ人石黒万逸郎氏トナス。余イマダ石黒氏ト相識あいしラズ。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
机竜之助の前には島田虎之助が衣紋えもんの折目正しく一炷いっちゅうこういて端坐しているところへ、自分は剣を抜いて後ろからねらい寄る、刀を振りかぶると前を向いていた島田が忽然こつぜんとこっちへ向く
大菩薩峠:02 鈴鹿山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)