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一中
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いっちゅう
ふりがな文庫
“
一中
(
いっちゅう
)” の例文
長唄や清元にきく事の出来ないつやをかくした
一中
(
いっちゅう
)
の唄と絃とは、幾年となくこの世にすみふるして、すいもあまいも、かみ分けた心の底にも
老年
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
余興に松尾氏と若井氏とが得意の
一中
(
いっちゅう
)
を語ったりして陽気なことでありました。
幕末維新懐古談:61 叡覧後の矮鶏のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
追
(
お
)
ひ
駈
(
か
)
けてまた人を遣り、あの
竪樋
(
たてどい
)
の音に負けぬやうにと、三谷が得意の
一中
(
いっちゅう
)
始まりて、日の暮るるをも知らざりけり、そもそも堀田原の
中屋
(
なかや
)
といつぱ、ここらには
熟
(
よ
)
く知れ渡りたる
競呉服
(
せりごふく
)
にて
そめちがへ
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
長唄の趣味は
一中
(
いっちゅう
)
清元
(
きよもと
)
などに含まれていない
江戸気質
(
えどかたぎ
)
の
他
(
た
)
の一面を現したものであろう。拍子はいくら早く手はいくら
細
(
こまか
)
くても真直で単調で、極めて執着に乏しく情緒の粘って
纏綿
(
てんめん
)
たる処が少い。
夏の町
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
この二絃琴の特長は
粋上品
(
いきひとがら
)
なのである。
荻江節
(
おぎえぶし
)
も
一中
(
いっちゅう
)
も
河東
(
かとう
)
も、詩吟も、琴うたも、
投節
(
なげぶし
)
も、あらゆるものの、よき節を巧みにとり入れて、しかも楽器相当に短章につくったところに妙味があった。
旧聞日本橋:18 神田附木店
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
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「どうぞ、ひとつお聴かせよ。
流行
(
はやり
)
の
一中
(
いっちゅう
)
ぶしでもサ」
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
右側は
乾
(
いぬい
)
(煙草屋)、隣りが
和泉屋
(
いずみや
)
(扇屋)、この裏へ
這入
(
はい
)
ると
八百栄
(
やおえい
)
(料理屋)それから諏訪町河岸へ抜けると此所は意気な土地で、
一中
(
いっちゅう
)
、長唄などの師匠や、落語家では
談枝
(
だんし
)
などもいて
幕末維新懐古談:12 名高かった店などの印象
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
一
常用漢字
小1
部首:⼀
1画
中
常用漢字
小1
部首:⼁
4画
“一中”で始まる語句
一中節