-
トップ
>
-
あんるい
互いに
暗涙に
咽びけるに、さはなくて彼女は妾らの室を
隔つる、
二間ばかりの室に移されしなりき。
斯う
考へると、
無限に
悲哀くなつて、たゞ
茫然と
故國の
空を
望んで、そゞろに
暗涙を
浮べて
居る
時、
今迄默然と
深き
考慮に
沈んで
居つた
櫻木大佐は、
突然顏を
上げた。
僕はひとり
言ながらさっそく牛舎に行ってみた。熱もあるようだ。
臀部に
戦慄を感じ、毛色がはなはだしく衰え、目が
闇涙を
帯んでる。僕は一見して見込みがないと思った。