“あしなみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
足並50.0%
歩調21.4%
歩並7.1%
芦波7.1%
足竝7.1%
足調7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ゆるい足並あしなみで、その馬蹄の音が、いつまでも自分と同じ間隔を保つたままで、それ以上ちかく迫るでもなし、また遠のきもせず、変らずぱかぱか附いて来る。
清貧譚 (新字旧仮名) / 太宰治(著)
本郷の高臺にすさまじく燃え立つ夕陽ゆふひの輝き、其れが靜り返つた池の水に反映する強烈な色彩、散歩する人々の歩調あしなみ、話聲、車の往來ゆきき、鳥の啼く聲、蓮の葉のそよ
歓楽 (旧字旧仮名) / 永井荷風永井壮吉(著)
(しかも、この透視の瞬間にあつて、なほ私が如何に無智な者であつただらう!)獲物の歩並あしなみは注視され、引鉄ひきがねが落ちた。泥とともに浅い雪が飛沫をあげた。硫黄の香りが流れた。
測量船 (新字旧仮名) / 三好達治(著)
左岸の深い芦波あしなみのうちから、とつぜん、小旗を立てた三、四隻の速舟はやぶねが、こなたの淀川舟をめがけて漕ぎ進んで来た。——待てっ、と何度となく呼ぶ声もただではない。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その足竝あしなみに音はなけれど
黎明と樹木 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
二人の小妹いもうとは、早く帰つて阿母おつかさんに知らせると言つて、足調あしなみ揃へてズン/\先に行く。松蔵は大跨にその後にいた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)