“帳内”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちょうだい33.3%
ちょうない33.3%
なか33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あるじ帳内ちょうだいに間ぢかく詰めている宿直とのいたちはもちろん始終を聞いていたし、対屋たいのやや遠侍の控えにまで、清盛の声はきこえて来た。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日はもうとっぷり暮れて、斗満とまむの川音が高くなった。幕外そとは耳もきれそうな霜夜しもよだが、帳内ちょうないは火があるので汗ばむ程の温気おんき。天幕の諸君はなおも馳走に薩摩さつま琵琶びわを持出した。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
帳内なかで灯っている燈の光で、橙黄色だいだいいろに見える紙帳が、武士の姿を朦朧もうろうと、その紙面おもてへ映し、暗い部屋の中に懸かっている。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)