たた)” の例文
が、由来宿業しゅくごうとして情とあだと手のうらかえす雪女郎は、東雲しののめの頃の極寒に、その気色たちまち変って、こぶしを上げて、戸をあおり、ひさしたたき、褄を飛ばして棟をた。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
厭らしく化粧した踊り子がカチ/\と拍子木をたたいて、その後から十六七位の女がガチャ/\三味線を鳴らし唄をうたいながら入って来た。一人の酔払いが金を遣った。
子をつれて (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)