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黍殻
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きびがら
ふりがな文庫
“
黍殻
(
きびがら
)” の例文
田舎で使ひ馴れた
身藁
(
みご
)
や、
黍殻
(
きびがら
)
の手箒などとは勝手が違つて、先の方が妙に
手応
(
てごた
)
へがなかつたりして、どうもうまく使へなかつた。
世の中へ
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
横四、五尺、両側は三尺足らずの屋台で、障子のような囲いをして、
黍殻
(
きびがら
)
のようなものを横に渡したのに、簪が一杯刺し並べてあります。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
三方崩れかかった窪地の、どこが境というほどの
杭
(
くい
)
一つあるのでなく、
折朽
(
おれく
)
ちた
古卒都婆
(
ふるそとば
)
は、
黍殻
(
きびがら
)
同然に
薙伏
(
なぎふ
)
して、薄暗いと白骨に紛れよう。
灯明之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
余の幼き時に僅かに記憶して居るのは、これと少し違つて
黍殻
(
きびがら
)
に赤紙の着物などを着せて人形として、それを板の上に沢山並べるのであつた。
病牀六尺
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
南の島では
黍殻
(
きびがら
)
を
束
(
つか
)
ねてこしらえた
松明
(
たいまつ
)
を、根屋の神にさしあげますと海にほうりこむと、ちょうど
焚
(
た
)
き
物
(
もの
)
が不足で困っていたところだったと非常に
悦
(
よろこ
)
ばれたという話もあるが
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
葉が落ちかけて居るけれど、十月の熱を
凌
(
しの
)
ぐには十分だ。ここへあたりの
黍殻
(
きびがら
)
を寄せて二人が陣どる。弁当包みを枝へ釣る。天気のよいのに山路を急いだから、汗ばんで熱い。着物を一枚ずつ脱ぐ。
野菊の墓
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
わかものの畠の恋は
黍殻
(
きびがら
)
をたばかされなと風ふきしかな
小熊秀雄全集-01:短歌集
(新字旧仮名)
/
小熊秀雄
(著)
黍
漢検準1級
部首:⿉
12画
殻
常用漢字
中学
部首:⽎
11画
“黍”で始まる語句
黍
黍畑
黍団子
黍飯
黍粉
黍團子
黍幹
黍色
黍稈
黍積