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鰥暮
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やもめぐら
ふりがな文庫
“
鰥暮
(
やもめぐら
)” の例文
近頃は義兄の荻野左仲のところにも居憎くなつたと見えて、
食扶持
(
くひぶち
)
だけを貰つて、ツイ屋敷外の長屋に、
鰥暮
(
やもめぐら
)
しの氣樂さを樂しんで居るのでした。
銭形平次捕物控:027 幻の民五郎
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
どの寺にも
寄食人
(
かかりゅうど
)
を息詰らす家族というものがあった。最後に厄介になったのは父の碁敵であった拓本職人の老人の家だった。貧しいが
鰥暮
(
やもめぐら
)
しなので気は楽だった。
食魔
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
老人は、
鰥暮
(
やもめぐら
)
しの喬生が夜になると
何人
(
だれ
)
かと話しでもしているような声がするので不審した。
牡丹灯籠 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
比良野
貞固
(
さだかた
)
は妻かなが歿した
後
(
のち
)
、稲葉氏から来た養子
房之助
(
ふさのすけ
)
と二人で、
鰥暮
(
やもめぐら
)
しをしていたが、無妻で留守居を勤めることは出来ぬと説くものが多いので、貞固の心がやや動いた。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
是より
度々
(
たび/\
)
此の
家
(
うち
)
へ丹治親子が遊びに参りますると、丹治も年四十五歳なれども
鰥暮
(
やもめぐら
)
しでございますし、おかめも夫角右衞門が亡りまして未だ三十七という年で、少し
梢枯
(
すが
)
れて見ゆれど
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
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近頃は義兄の荻野左仲のところにも居にくくなったとみえて、食い扶持だけを貰って、ツイ屋敷外の長屋に、
鰥暮
(
やもめぐら
)
しの気楽さを楽んでいるのでした。
銭形平次捕物控:027 幻の民五郎
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
毅はそれから金陵へ移ったが、
鰥暮
(
やもめぐら
)
しでは不自由であるから、
范陽
(
はんよう
)
の盧姓の女を迎えた。見るとその女の顔が洞庭の竜女に似ていた。毅は昔のことを思いだして女に竜女の話をして聞かした。
柳毅伝
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
すべてを過去の罪障のなす業と
諦
(
あきら
)
めた病主人は、罪障消滅のためにも、一つは永年の恩義に
酬
(
むく
)
ゆるため、妻を失ってしばらく
鰥暮
(
やもめぐら
)
しでいた
鼈四郎
(
べつしろう
)
の父へ、せめて身の周りの世話でもさせたいと
食魔
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
女は毎晩のように喬生の
許
(
もと
)
へきて、天明になって帰って行った。喬生の家と壁一つ隣に老人が住んでいた。老人は
鰥暮
(
やもめぐら
)
しの喬生が夜になると
何人
(
たれ
)
かと話でもしているような声がするので不審した。
牡丹灯記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
鰥
漢検1級
部首:⿂
21画
暮
常用漢字
小6
部首:⽇
14画
“鰥”で始まる語句
鰥
鰥夫
鰥寡
鰥居
鰥寡孤独
鰥男
鰥夫暮
鰥居無聊