“鼈四郎”の読み方と例文
読み方割合
べつしろう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鼈四郎べつしろうは、この川下の対岸に在って大竹原で家棟は隠れ見えないけれども、まさしくこの世に一人残っている母親のことを思い出す。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
巻煙草まきたばこを取出していた鼈四郎べつしろうはこれを聞くと、煙草を口にくわえたまま鉢をつかみ上げひじを伸して屑箱くずばこの中へあけてしまった。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
この間台所でにぎやかな物音を立て何か支度をしていた鼈四郎べつしろうは、ふすまを開けて陶器鍋とうきなべのかかった焜炉こんろを持ち出した。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)