“やもめぐら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鰥暮53.3%
寡婦暮20.0%
嬬暮6.7%
孀婦暮6.7%
孀暮6.7%
鰥夫暮6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
どの寺にも寄食人かかりゅうどを息詰らす家族というものがあった。最後に厄介になったのは父の碁敵であった拓本職人の老人の家だった。貧しいが鰥暮やもめぐらしなので気は楽だった。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
また優しい心を持っていたので、寡婦暮やもめぐらしや他人の不幸に彼は心をひかれた。喪装の友だちや、黒布をまとった家族や、ひつぎのまわりに悲しんでる牧師らに、彼はよく立ち交じった。
お柳は根岸辺に住居していた物持なにがしさいで、某が病死したについて有金ありがねを高利に貸付け、嬬暮やもめぐらしで幸兵衛を手代に使っているうち、何時か夫婦となり、四五年前に浅草鳥越へ引移って来たとも云い
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
此の治平さんと云うお方にはちっともおとがはないので……貴方の有る事を申せば遊びにも入らっしゃいませんから、私は孀婦暮やもめぐらしのものだ
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
孀暮やもめぐらしをしつけた人達は、田舎の旅舎へ来ても、淋しい男気おとこけのない様子に見えた。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
鰥夫暮やもめぐらしで、二人のよく睡る子供と一緒に睡っていたというし、吉公の方は一時就寝、十時起床で、その間、寝ていたには相違そういないが、それを証明するにみちのないひとものだった。
電気看板の神経 (新字新仮名) / 海野十三(著)