“房之助”の読み方と例文
読み方割合
ふさのすけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
比良野氏ではこの年同藩の物頭ものがしら二百石稲葉丹下いなばたんげの次男房之助ふさのすけを迎えて養子とした。これは貞固が既に五十歳になったのに、妻かなが子を生まぬからであった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
緑町の比良野氏では房之助ふさのすけが、実父稲葉一夢斎いなばいちむさいと共に骨董店を開いた。一夢斎は丹下たんげが老後の名である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
比良野貞固さだかたは妻かなが歿したのち、稲葉氏から来た養子房之助ふさのすけと二人で、鰥暮やもめぐらしをしていたが、無妻で留守居を勤めることは出来ぬと説くものが多いので、貞固の心がやや動いた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)