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鮮血
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からくれない
ふりがな文庫
“
鮮血
(
からくれない
)” の例文
トもんどりを打って手足を一つに縮めた処は、滝を分けて、すとんと別の国へ出た
趣
(
おもむき
)
がある、……そして、
透通
(
すきとお
)
る胸の、暖かな、
鮮血
(
からくれない
)
の美しさ。
霰ふる
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「あ、」と離すと、爪を
袖口
(
そでぐち
)
に
縋
(
すが
)
りながら、
胸毛
(
むなげ
)
を
倒
(
さかさ
)
に
仰向
(
あおむ
)
きかゝつた、鸚鵡の翼に、
垂々
(
たらたら
)
と
鮮血
(
からくれない
)
。
印度更紗
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
しっかと持った、その脈を刺した手の橘の、
鮮血
(
からくれない
)
に染まったのが、重く多一の膝に落ちた。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
傾いた
舷
(
ふなべり
)
から、二
人
(
にん
)
半身を乗り
出
(
いだ
)
して、うつむけに海を
覗
(
のぞ
)
くと思うと、
鉄
(
くろがね
)
の
腕
(
かいな
)
、
蕨
(
わらび
)
の手、二条の柄がすっくと空、
穂尖
(
ほさき
)
を
短
(
みじか
)
に、一斉に
三叉
(
みつまた
)
の
戟
(
ほこ
)
を構えた瞬間、畳およそ百余畳、海一面に
鮮血
(
からくれない
)
。
悪獣篇
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
烏帽子の紐の乱れかかって、胸に
千条
(
ちすじ
)
の
鮮血
(
からくれない
)
。
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“鮮血”の意味
《名詞》
鮮 血(せんけつ)
体から出たばかりの真っ赤な血。
(出典:Wiktionary)
鮮
常用漢字
中学
部首:⿂
17画
血
常用漢字
小3
部首:⾎
6画
“鮮血”で始まる語句
鮮血淋漓