馬来マレー)” の例文
五人の勇敢な猟師どもがボルネオ虎や猩々や馬来マレー種の猪を獲るためにこの小屋の中に閉じこもって銃眼から猟銃をったものらしい。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
印度を出て、馬来マレー半島とスマトラ島の間のマラッカ海峡を東へ出ると、そこは馬来半島の南端シンガポールである。
浮かぶ飛行島 (新字新仮名) / 海野十三(著)
願わくは、印度インド人も宜しい。南洋諸島の馬来マレー人も宜しい。あらゆる人種、あらゆる国の地盤の数が増すに従って、この協会は大なるものとなるのである。
平和事業の将来 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
妾は、皮膚の色せた波斯ペルシャ族、半黒黒焼の馬来マレー人、衰微した安南の舞姫のうちにあって、日露戦争役の小さい誇を、桜の花の咲いた日本の衣服に輝かせていました。
バルザックの寝巻姿 (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)
日本の女で馬来マレー半島に住んでゐる仏蘭西人のめかけが、ある時国許くにもとに送つてらなければならぬ筈の金銭かねの事で心配してゐると、そこへ瓜哇の魔法使が通りかゝつて
漢人、満人、蒙古人、朝鮮人、乃至台湾、馬来マレーの人々に至るまで、僅かに鼻下と下顎とに少量の鬚を有するを常とするにかかわらず、今の北海道のアイヌには甚だそれが多い。
「ケット」と「マット」 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
「隊長、私は馬来マレー語が少し……」
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
著飾きかざりて馬来マレー女の跣足はだしかな
五百五十句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
馬来マレー人種、ザンギバール人種、マホメダ人種、さまざまの人種が集まって出来た土人軍の五十人が先頭に立って、進む後から、白人の一団が進んで行く
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それから加奈陀カナダ、こういう訳である。其処そこに行くと、支那人も、朝鮮人も、馬来マレー人も、印度インド人も、ニーグローも、日本人——傲慢なる大和民族、大国民という先生方とを、少しも区別せぬ。
平和事業の将来 (新字新仮名) / 大隈重信(著)