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餒
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う
ふりがな文庫
“
餒
(
う
)” の例文
初めて商売に出て、その男を知った時のことなどが、情味に
餒
(
う
)
えているような浅井の耳に、また新しく響いた。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
如何
(
いかん
)
となれば本人は元来
疵
(
きず
)
持つ身にして、その気
既
(
すで
)
に
餒
(
う
)
えたるが故に、大節に臨んで屈することなきを得ず。
日本男子論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
暴徒に襲われるのはこれが始めてではなかったが、この時は最も困窮に
陥
(
おちい
)
った。
糧道
(
りょうどう
)
が絶たれ、一同火食せざること七日に
及
(
およ
)
んだ。さすがに、
餒
(
う
)
え、
疲
(
つか
)
れ、病者も続出する。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
「私はこれを持って、毎日市へ出てまいりまして、毎日幾等かの金を取って、それで
粟
(
あわ
)
を買って、一家十余人が
餒
(
う
)
えず
凍
(
こご
)
えずにくらしております。これにうえ越す宝がありましょうか。」
王成
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
〔譯〕
靈光
(
れいくわう
)
障碍
(
しやうげ
)
無くば、則ち
氣
(
き
)
乃ち
流動
(
りうどう
)
して
餒
(
う
)
ゑず、
四體
(
したい
)
輕
(
かる
)
きを
覺
(
おぼ
)
えん。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
▼ もっと見る
気が
餒
(
う
)
えきって来ると、笹村はそっとにげるように宿の門を出た。足は自然に家の方へ向いた。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
お銀が勝手の方でといで来た米を入れた
行平
(
ゆきひら
)
を火鉢にかけて、
粥
(
かゆ
)
を拵えていると、子供は柔かい座蒲団のうえに
胡坐
(
あぐら
)
をかいて、健かな
餒
(
う
)
えを感ずる鼻に
旨
(
うま
)
い湯気を嗅ぎながら待っていた。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
餒
漢検1級
部首:⾷
16画
“餒”を含む語句
敗餒
大餒
若敖之鬼餒而