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餉台
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ちやぶだい
ふりがな文庫
“
餉台
(
ちやぶだい
)” の例文
そこの桑の
餉台
(
ちやぶだい
)
の上には、
此処
(
こゝ
)
のやうな真つ白な卓布を照らす、シャンデリアとは
異
(
ちが
)
ふけれど、矢つ張り明るい燈火が
点
(
とも
)
されてあつた。
良友悪友
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
目の前の
餉台
(
ちやぶだい
)
にあるお茶道具のことから、話が
骨董
(
こつとう
)
にふれた。ちやうどさういふ趣味をもつてゐる養嗣子が、
先刻
(
さつき
)
から
裂
(
きれ
)
で拭いてゐた
鍔
(
つば
)
を見せた。
町の踊り場
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
僕は
床柱
(
とこばしら
)
の前に坐り、僕の右には久米正雄、僕の左には菊池寛、——と云ふ順序に坐つてゐたのである。そのうちに僕は何かの
拍子
(
ひやうし
)
に
餉台
(
ちやぶだい
)
の上の
麦酒罎
(
ビイルびん
)
を眺めた。
凶
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
餉台
(
ちやぶだい
)
の上に並べた食器類もほんの一二枚だつた。いつもは房一と二人なのだが、それは二人が一人になつたのではなく五六人が一人になつたやうな感じだつた。冷えたお惣菜を長火鉢で温めた。
医師高間房一氏
(新字旧仮名)
/
田畑修一郎
(著)
琥珀
(
こはく
)
群青色
(
ぐんじやういろ
)
の指輪を一つづゝはめた両手を
餉台
(
ちやぶだい
)
の上に並べて見せた。
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死
(新字旧仮名)
/
長与善郎
(著)
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餉台
(
ちやぶだい
)
のうへに煮立つてゐる牛肉で御飯を食べてゐることもあつたし、子供部屋で妹の
鞠子
(
まりこ
)
の着物に縫ひあげをしてもらつて、着せられてゐるのを見たこともあつた。
チビの魂
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
そしてその子供だと云ふ、五つになる愛らしい子が、
餉台
(
ちやぶだい
)
の傍にすわつて
鰻
(
うなぎ
)
を突ついてゐた。
花が咲く
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
この部屋の壁にかゝつてゐるのは、彼が赴任してゐた台湾
土産
(
みやげ
)
の彫刻物であつた。そこに台湾の名木で造られた
茶箪笥
(
ちやだんす
)
があつた。気がついてみると、
餉台
(
ちやぶだい
)
も同じ材の一枚板であつた。
町の踊り場
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
お
子姓
(
こしやう
)
のやうな顔をして、乱暴な口を利きながら、
教鞭
(
けうべん
)
の代りに二尺
差
(
ざ
)
しを手にしてゐる雛子の前で、小型の
餉台
(
ちやぶだい
)
に向つて、チビはしや
嗄
(
が
)
れたやうな太い声をはりあげて、面白い節をつけて
チビの魂
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
餉
漢検1級
部首:⾷
15画
台
常用漢字
小2
部首:⼝
5画
“餉”で始まる語句
餉
餉参
餉沢
餉道