カヘ)” の例文
峠などからふりカヘると、必、うしろの枯れ芝山に、ひなたと陰とをくつきり照しわける、早春の日があたつて居た。
山のことぶれ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其波の青色の末が、オノづとし上る様になつて、頭の上まで拡がつて来てゐる空だ。其が又、ふりカヘると、地平をくぎる山の外線の、立ち塞つてゐる処まで続いてゐる。
若水の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其波の青色の末が、オノづとしあがるやうになつて、あたまの上までひろがつて来てゐる空である。ふりカヘると、其が又、地平をくぎる山の外線の立ち塞つてゐるところまで続いて居る。