頼兼よりかね)” の例文
勘解由小路かでのこうじの中納言経房つねふさ検非違使別当左衛門督けびいしのべっとうさえもんのかみ実家、高倉宰相中将泰通やすみちごんの右中弁兼忠かねただ榎並えなみの中将公時きんとき但馬たじまの少将教能のりよしといった人々で、武士では、伊豆蔵人大夫頼兼よりかね石川判官代能兼いしかわのはんがんだいよしかね
多治見ノ四郎二郎国長であり、禿かむろ二、三人を相手にして、双六すごろく骰子さいころを振っているのは土岐十郎頼兼よりかねであり、茶筌頭ちゃせんあたま烏帽子えぼしかぶらず、胸もとをはだけて汗をかき、なお大盃をあおっているのは
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
先生と云ひ、奉贈ほうぞうと云ふを見れば、茶山と蘭軒との年歯の懸隔が想はれる。茶山が神辺かんなべの菅波久助の倅百助ひやくすけであつたことは、行状にも見えてゐるが、頼の頼兼よりかねを知つた人も、往々菅の菅波を知らない。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)