ほっぺた)” の例文
夫はお房が可愛くて成らないという風で、「この児のほっぺたは俺の母親おっかさんに彷彿そっくりだ」などと言っているかと思えば、突然だしぬけにお雪に向ってこんなことを言出す。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
そいつを、いつだか、黙ってねけなんねえごとがあって、饒舌しゃべったくって饒舌ったくってなんねえのを、これえてこれえていだら、話がたまって、ほっぺた打裂ぶっちあけてしまったのだとや。
再度生老人 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
「お父つあん。あのおばさまの、ほっぺたの穴は、なにしたのだべ?」
再度生老人 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)