面謁めんえつ)” の例文
この人が大坂へ出て行って、将軍にも面謁めんえつし、江戸の方にある大老や老中の意向を伝えたころは、当路の諸有司は皆途方に暮れている。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
エドガーアセリングとともに、きてウィリアムに面謁めんえつし、王冠わうくわんさゝげたのは當然たうぜんのことです。ウィリアムの行動かうどう最初さいしよれいかなふたものでした。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
西の丸の庭さきへ廻り、侍臣を通じて、村重に面謁めんえつを求めた。侍臣が、用向きをたずねたが、亥十郎は
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ジャン・ヴァルジャンは修道院長に面謁めんえつを願って、こう申し立てた。
面謁めんえつも遂げず宿望の一太刀も合せなかったが、その嫡子ちゃくしで——かつ柳生流の直流じきりゅうけ、秀忠将軍の指南に就任して来ている但馬守宗矩には、ぜひとも、会いもしたいし、試合も受けてみたい。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)