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防柵
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ぼうさく
ふりがな文庫
“
防柵
(
ぼうさく
)” の例文
天からでも降ったように、次の日には、塹壕や
防柵
(
ぼうさく
)
の陣地にある兵隊たちの手へ、時ならぬ
牡丹餅
(
ぼたもち
)
が、幾ツずつか配給された。
日本名婦伝:谷干城夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
木の階段に、何かが上ってでも来るような音が
軋
(
きし
)
った。子供は飛び上がった。肱掛椅子と二つの椅子とテーブルとを、室のいちばん奥の隅に引きずっていって、それで
防柵
(
ぼうさく
)
をこしらえた。
ジャン・クリストフ:03 第一巻 曙
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
山口重政に、実情を聞き、その重大性におどろいて、井伊隊は徹夜で、海岸、川の海口などへ、
防柵
(
ぼうさく
)
を設けた。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
国をあげて、外敵にそなえた日の
防柵
(
ぼうさく
)
や石垣や
乱杭
(
らんぐい
)
の
腐木
(
ふぼく
)
などが、今も
川床
(
かわどこ
)
や草の根に見あたらなくはない。
私本太平記:11 筑紫帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もう
蟹江川
(
かにえがわ
)
、
筏川
(
いかだがわ
)
、
鍋田川
(
なべたがわ
)
——そして
木曾川
(
きそがわ
)
口へかけてまで、数里の海岸線は、
防柵
(
ぼうさく
)
を
結
(
ゆ
)
いまわし、
塹壕
(
ざんごう
)
をほり、
障碍物
(
しょうがいぶつ
)
をおき、全隊、汗みどろに、働いている。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
他の工兵部隊は、鎮台の麓の要所要所に地雷を埋め、
防柵
(
ぼうさく
)
を組みまわしていた。
日本名婦伝:谷干城夫人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この沿岸は
遠浅
(
とおあさ
)
のため、満潮時を待たねば船を寄せられず、潮が満ちて来たと思ったときは、すでに海岸線一帯の
防柵
(
ぼうさく
)
が、徳川北畠の
旌旗
(
せいき
)
をひるがえし、守備ぬかりなく見えたからである。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
防
常用漢字
小5
部首:⾩
7画
柵
常用漢字
中学
部首:⽊
9画
“防”で始まる語句
防禦
防
防寨
防空壕
防人
防遏
防塞
防腐法
防寒靴
防毒面