防塞ぼうさい)” の例文
雨の中に、石や土嚢どのうを積み、また、森の大木をたおして、乱雑なる防塞ぼうさいを組み、部将から足軽の下まで人間力の限界まで、働きあった。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その街々まちまちの入口に立ててある巨大な防塞ぼうさいも、どんな危険があっても冒険を止められぬような奴でもまずほとんど確実に参らせてしまうあの厭わしい死の予想でさえも
おう、国境こくきやうえてうでむすび×(24)防塞ぼうさいきづくそのはいつ。
この城郭じょうかくもよいが、様式のすべてが旧い。この城の設けられたときは、一地方の防塞ぼうさいとして築かれたのだろうが、いまは時代がちがう、目的もちがう。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「夜を過ぎれば、敵は、本丸との境に、いよいよ防塞ぼうさいを強固にし、なお、むずかしくなりましょうし、さりとて、この雨中、一気にとあせれば、お味方の死傷は計り知れませぬ」
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
蛮軍は五渓峰けいほうの頂に防塞ぼうさいを築いて、三どうの兵を峰つづきに配し、ひそかに
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
どうしてもその防塞ぼうさいと敵性は抜くことができなかった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)