かかは)” の例文
新字:
そして、この事件にかかはることを避けようとしてゐた癖に、急に樣子を知りたくなつて、自ら進んで西久保の祖母の家を訪ねることにした。
孫だち (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
にもかかはらずこの小娘こむすめは、わざわざしめてあるまどおろさうとする、——その理由りいうわたくしにはみこめなかつた。いや、それがわたくしには、たんにこの小娘こむすめまぐれだとしかかんがへられなかつた。
蜜柑 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
良吉はお札のことから、ふと昔話などに耽つたが、肉親みうちかかはつた話は元から好まないので、妻に向つてさへ滅多に話したことはないのだつた。
母と子 (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)