ネヤ)” の例文
其すら、其、人の世になつても、氏貴い家々の娘ネヤの戸までも、忍びよると申しまする。世に言ふ「天若アメワカみこ」と言ふのが、其でおざります。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
其すら、其、人の世になつても、氏貴い家々の娘ネヤの戸までも、忍びよると申しまする。世に言ふ「天若アメワカみこ」と言ふのが、其でおざります。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
ソレすら、其後ソノゴ、人の世になつても、氏貴い家々の娘ネヤの戸までも、忍びよると申しまする。世に言ふ「天若アメワカみこ」と言ふのが、其でおざります。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其日からもう、若人たちの糸縒イトヨりは初まつた。夜は、ネヤヤミの中で寝る女たちには、稀に男の声を聞くこともある、奈良の垣内カキツ住ひが、恋しかつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
こんな話を残して行つた里の娘たちも、苗代田の畔に、めい/\のかざしの躑躅花をして帰つた。其は昼のこと、田舎は田舎らしいネヤの中に、今は寝ついたであらう。夜はひた更けに、更けて行く。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)