長座ちょうざ)” の例文
諸家しょけから招きが多いようですから、むりもございますまい。長座ちょうざいたしましたが、てまえも程なくいとまいたします」
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
すなわち今の事態を維持いじして、門閥の妄想もうそうを払い、上士は下士に対してあたかも格式りきみの長座ちょうざさず、昔年のりきみは家を護り面目めんもくを保つのたてとなり
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
早朝から長座ちょうざして、午飯まで御馳走になっては相済まないと、わたしは慌てて巻煙草の袋を袂へ押し込んで、帰り支度に取りかかろうとするのを、老人は手をあげて制した。
半七捕物帳:50 正雪の絵馬 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
志「大層に長座ちょうざを致しました、さおいとまを致しましょう」
軒ばごし、高雄の峰の雲でも見るのか、遠心的なおももちであった。——何かいま、答えそびれをしたような気もちをしおに、長座ちょうざを詫びて、かれはまもなく、山荘を辞した。
「……さて、表の客も、長座ちょうざな客。たれであろう?」
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)