野育のそだ)” の例文
いかに野育のそだちの彼でも多少の理屈は呑込のみこめるのである。加之しかこれはお葉の説教である。復讐に凝固こりかたまった彼の頭脳あたまの氷も、愛の温味あたたかみで少しくめて来たらしい。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
だからそうおおもいなされるんですけれど、わたしなどは、元来がんらい野育のそだちなのですから、やはりかぜかれたり、おりおりは、あめにもさらされたほうが、しんみりといたしますわ。
みつばちのきた日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「そうすると、あなたがたは、野育のそだちなんですね?」と、アッカはたずねました。