野坡やば)” の例文
まず試みに「炭俵」上巻の初めにある芭蕉野坡やばの合奏を調べてみると、「むめが香にのっと日の出る山路かな」の発句にはじまって
連句雑俎 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
其角きかく風雪らんせつ去来きよらい丈草ぢやうさう野坡やば杉風さんぷう北枝ほくし凡兆ぼんてう支考しかう……」
うは置きのほしきざむもうはの空 野坡やば
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
葉隠れて見ても朝顔の浮世かな 野坡やば
俳句の初歩 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
長松が親の名で来る御慶ぎょけいかな 野坡やば
俳句とはどんなものか (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
なんとなく、たとえば芭蕉がヴァイオリン、野坡やばがセロとでもいったような気がするのである。それから「娘を堅う人にあわせぬ」と強く響くあとに「奈良通ならがよい同じつらなる細元手」
連句雑俎 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
こちにもいれどから臼を貸す 野坡やば
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
鑓持ちばかり戻る夕月ゆうづき 野坡やば
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)