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遊蕩
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いうたう
ふりがな文庫
“
遊蕩
(
いうたう
)” の例文
K氏の『銀貨』といふ小説を、A氏が
遊蕩
(
いうたう
)
文学の中に入れなかつたと言つて、作者自身が喜んでゐるのを私は滑稽だと思つた。
脱却の工夫
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
そこへY氏やTがやつて来て、自分をあの
遊蕩
(
いうたう
)
の世界へ導いて行つた。俺はほんとに求めてゐたものを、与へられた気がした。
良友悪友
(新字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
女房を迎へる
暇
(
ひま
)
もないやうな、
忙
(
せは
)
しい
遊蕩
(
いうたう
)
——そんな出鱈目な遊びの揚句は、世間並みな最後の幕へ押し流されて來たのです。
銭形平次捕物控:091 笑い茸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
佐太夫とは歴々武士の
落胤
(
らくいん
)
、道也とは名家釜師のなれの果て、其
生立
(
おひたち
)
を聞けば彼も母一人此も母一人、彼は娼家に養はれ、此は
遊蕩
(
いうたう
)
と呼ぶ
嬭母
(
はゝ
)
に養はる。
「伽羅枕」及び「新葉末集」
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
兼吉と云ふ男は決して
其様
(
そん
)
な性格の者ではありませぬ、石川島造船会社でも評判の職工で、酒は飲まず、
遊蕩
(
いうたう
)
などしたことなく、老母には
極
(
きは
)
めて孝行で
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
▼ もっと見る
彼の述べる所によると、彼が
遊蕩
(
いうたう
)
を
止
(
や
)
めないのも、実は人生を観ずる為の手段に過ぎぬのださうである。
点心
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
其処にあの
遊蕩
(
いうたう
)
の気分が
渦巻
(
うづま
)
き、三味線の音が聞え、赤い
裾
(
すそ
)
をチラホラさせた色の白い女達が往来し、老僧は老僧で
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
鹿島龍蔵
(
かしまりゆうざう
)
これも親子ほど年の違ふ実業家なり。少年西洋に在りし為、
三味線
(
しやみせん
)
や
御神燈
(
ごしんとう
)
を見ても
遊蕩
(
いうたう
)
を想はず、その代りに
艶
(
なまめ
)
きたるランプ・シエエドなどを見れば、忽ち遊蕩を
想
(
おも
)
ふよし。
田端人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
遊
常用漢字
小3
部首:⾡
12画
蕩
漢検準1級
部首:⾋
15画
“遊蕩”で始まる語句
遊蕩児
遊蕩三昧
遊蕩子
遊蕩客
遊蕩家
遊蕩心
遊蕩費
遊蕩息子