つる)” の例文
右舷側砲はつるちにうち出しぬ。三十二サンチ巨砲も艦を震わして鳴りぬ。後続の諸艦も一斉にうち出しぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
もっとも陰口中傷あてこすりは概して解かれぬままに鵜呑うのみとなれど、つるべ放つ攻城砲のみはいかに超然たるお豊も当たりかねて、恋しき人のうちならずばとくにも逃げいだしつべく思えるなり。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
歯をくいしばりたる砲員は憤然として勢いたけつるちに打ちいだしぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)