這々ほう/\)” の例文
それでも、どうにか斯うにか次ぎの停車場まで持ちこたえて、這々ほう/\ていでプラットフォームから改札口へ歩いて行く自分の姿の哀れさみじめさ。
恐怖 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
敦圉いきまきまするので、流石の勘太も親という一字には閉口致しましたか、這々ほう/\ていで逃げて仕舞います。
追立おったてられまして、蟠龍軒、お瀧の両人は目算がらりと外れ、這々ほう/\ていで其の儘逃帰りました。
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
二人とも這々ほう/\ていにて荷拵にごしらえをなし、暇乞いとまごいもそこ/\に越後屋方を逃出しましたが、宇都宮明神の後道うしろみちにかゝりますと、昼さえ暗き八幡山、まして真夜中の事でございますから
這々ほう/\ていで逃げてくと、弥次馬に追掛おっかけられて又打たれる、意気地いくじのない事。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
石で頭を打裂ぶっさき、相助と二人ながら大曲りではひどい目に逢い、這々ほう/\ていで逃げ返った処が、此方こっちはおいとま、孝助はぬくぬくと奉公しているというのだ、今でも口惜しくってたまりませんが