途法とはふ)” の例文
「もし、んだにおひなさいましたね。いまやつなん惡戲いたづらをするんだらう、途法とはふもない。いや、しかし、はげしい日中につちう尊頭そんとう。」
人参 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
途法とはふにくれた蘿月らげつはおとよの帰つて来るまで、否応いやおうなく留守番るすばんにとうちの中に取り残されてしまつた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
とよ途法とはふに暮れた結果、兄の蘿月らげつに相談して見るよりほか仕様しやうがないと思つたのである。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)