トップ
>
踟蹰
>
ちちゅう
ふりがな文庫
“
踟蹰
(
ちちゅう
)” の例文
金は無論
欲
(
ほ
)
しい。
脅嚇
(
おどかし
)
も勿論
利
(
き
)
く。二十万坪の内八万坪、五十三名の地主の内十九名は、
売渡
(
うりわたし
)
承諾
(
しょうだく
)
の
契約書
(
けいやくしょ
)
に調印してしまった。
踟蹰
(
ちちゅう
)
する者もあった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
ただ余は、人力の微弱なるために、往々取捨選択に迷うことあり、猶予
踟蹰
(
ちちゅう
)
して決することあたわざることあり。
迷信と宗教
(新字新仮名)
/
井上円了
(著)
而
(
しか
)
れども地方の
巡邏
(
じゅんら
)
甚だ密にして、官船を除くの外、一切近づき
前
(
すす
)
むを許さず、これがために
踟蹰
(
ちちゅう
)
す。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
夢のような TON(調子)も抑えつけようとして
踟蹰
(
ちちゅう
)
逡巡している人も少くないようである。
緑色の太陽
(新字新仮名)
/
高村光太郎
(著)
外套
(
がいとう
)
をばここにて脱ぎ、
廊
(
わたどの
)
をつたいて
室
(
へや
)
の前まで
往
(
ゆ
)
きしが、余は少し
踟蹰
(
ちちゅう
)
したり。同じく大学に在りし日に、余が品行の方正なるを激賞したる相沢が、きょうはいかなる
面
(
おも
)
もちして出迎うらん。
舞姫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
余は上ろうか上るまいかと
踟蹰
(
ちちゅう
)
したが、
終
(
つい
)
に
女児
(
じょじ
)
と犬を下に残して片手
欄
(
てすり
)
を握りつゝ酒樽の
薦
(
こも
)
を敷いた
楷梯
(
はしご
)
を上った。北へ、折れて西へ、折れて南へ、三
重
(
じゅう
)
の楷梯を上って漸く頂上に達した。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
踟
漢検1級
部首:⾜
15画
蹰
部首:⾜
19画