起居挙動たちいふるまい)” の例文
母様おっかさん病気きいきいが悪いから、大人おとなしくしろよ、くらいにしてあったんですが、何となく、人の出入ではいりうちの者の起居挙動たちいふるまい、大病というのは知れる。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いけ年をつかまつってもとかく人真似まねめられぬもの、ましてや小供といううちにもお勢は根生ねおい軽躁者おいそれものなれば尚更なおさら倐忽たちまちその娘に薫陶かぶれて、起居挙動たちいふるまいから物の言いざままでそれに似せ、急に三味線しゃみせん擲却ほうりだして
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ちっとくすぐったいばかり。こういう時の男の起居挙動たちいふるまいは、漫画でないと、容易にその範容が見当らない。小県は一つ一つ絵馬をていた。薙刀の、それからはじめて。——
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)