賢愚けんぐ)” の例文
むろん人間にんげんには、賢愚けんぐ善悪ぜんあく大小だいしょう高下こうげ、さまざまの等差とうさがあるので、仏教ぶっきょう方便ほうべん穴勝あながちわるいものでもなく、まよいのふかものわかりのわるいものには
意志さえ堅固けんごなれば、賢愚けんぐを問わず、百難前にせまっても、これをおかして断行する。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
材料の良否は人の賢愚けんぐ善悪にも等しいもので、腐ったようなさかな、あるいは季節はずれのあぶらを失ったさかななどは、魂の腐った人間に比すこともできれば、低能あるいは不良に比すべきもので
味覚馬鹿 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
「然うかも知れない。要するにそこが賢愚けんぐわかれるところさ」
ガラマサどん (新字新仮名) / 佐々木邦(著)