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謹厳
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きんげん
ふりがな文庫
“
謹厳
(
きんげん
)” の例文
クーパーがおどろいて、目をあげてそばを見ると、さっき、すがたを見かけた東洋人と白人とが
謹厳
(
きんげん
)
な顔をこっちへ向けていた。
海底大陸
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
外では
勉強
(
べんきょう
)
に見せて内では
怠
(
なま
)
ける。表向きではすこぶる
謹厳
(
きんげん
)
の
風
(
ふう
)
を装いながら、裏面ではすこぶる
放蕩
(
ほうとう
)
する。あるいはまた表面
節倹
(
せっけん
)
で裏面
濫費
(
らんぴ
)
する。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
どつちかといふと
謹厳
(
きんげん
)
な輸入部の空気が、打つてつけの時機に巧みにもみほぐされることのあるのも事実であつた。
灰色の眼の女
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
あの人は
基督
(
キリスト
)
のように
謹厳
(
きんげん
)
な人でした。あとにも先にもあの人が恋愛というような感情に動かされたのは妾の場合だけだったことを妾ははっきり知っているのです。
華やかな罪過
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
浴衣
(
ゆかた
)
に
袴
(
はかま
)
の、
白扇
(
はくせん
)
を持った痩せ形の老人が
謹厳
(
きんげん
)
に私達を迎えた。役場から見えていたのである。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
▼ もっと見る
そして最も
謹厳
(
きんげん
)
な態度で、「じつは、私は、いろいろと……恐縮しておりますので……これで失礼します……」こう言って、
恭
(
うやうや
)
しく頭をさげた。これでおしまいであったのだ。
遁走
(新字新仮名)
/
葛西善蔵
(著)
と富士男は
謹厳
(
きんげん
)
なる
口調
(
くちょう
)
でいった。
少年連盟
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
ウルランド氏は、
謹厳
(
きんげん
)
いやしくもせぬ模範的紳士として、社交界の物言う花から
覘
(
ねら
)
いうちの
標的
(
まと
)
となっていた人物だった。
見えざる敵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「深窓に育った蠅か? あッはッはッはッ」と捜査課長が
謹厳
(
きんげん
)
な顔を崩して笑い出した。
蠅
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“謹厳”の意味
《名詞》
謹厳(きんげん)
慎み深く、厳格なこと。また、そのようなさま。
(出典:Wiktionary)
謹
常用漢字
中学
部首:⾔
17画
厳
常用漢字
小6
部首:⼚
17画
“謹厳”で始まる語句
謹厳深
謹厳正直