“誠實(まこと)” の例文
新字:誠実
其事(そのこと)、お前(まへ)と母(はゝ)とは、之(これ)が永遠(えいゑん)の別(わかれ)となるかも知(し)れませんが、幸(さひは)ひにお前(まへ)の生命(いのち)が助(たすか)つたなら、之(これ)から世(よ)に立(た)つ時(とき)に、始終(しじう)其(その)言葉(ことば)を忘(わす)れず、誠實(まこと)の人(ひと)とならねばなりませんよ。
つくろひ無き誠實(まこと)なれば今とて更に衰るよしはなけれど、一にもおらん樣二にもおらん樣と、我がものゝやうに差出たる振舞さりとは物しらずの奴かな、御産湯の昔しより抱き參らせたる老爺(われ)さへ
暗夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)