言問ことと)” の例文
言問こととはぬ木すらいもありとふをただひとにあるが苦しさ」(巻六・一〇〇七)がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
うかれうかれて入込いりこむ人の何を目当と言問こととはば、赤ゑり赭熊しやぐま裲襠うちかけすそながく、につと笑ふ口元目もと、何処がいとも申がたけれど華魁衆おいらんしゆとて此処にての敬ひ、立はなれては知るによしなし
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それがまたこういう際に、ある程度まで黙認されるようなことになって、いにしえの時代の歌合かがい、人妻にも我も交らん、わが妻に人も言問こととえという開放性が、節度を踏み越させてしまうのも浅ましい。
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
き人に言問こととひもしつ幽界かくりよに通ふ夢路ゆめじはうれしくもあるか
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
言問ことといでこの頃洋食をやっているんですってね」
九月の或る日 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
言問こととはず、立ち舞はず
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
岩が根の言問こととひ止み
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
小さき日に言問こととはむ
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
言問こととはむ
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)