“衷（ちゅう）” の例文
故衷（ちゅう）博士がこの姉妹（はらから）ふたりを並べて、ませ子は部屋で見る女、栄子は舞台で見る女といったというが、わたしは、老年の衷氏の前にいる欣々女史は孫
江木欣々女史 (新字新仮名) ／ 長谷川時雨(著)
又其（そ）の克畏（こくい）の箴（しん）を読めば、あゝ皇（おお）いなる上帝、衷（ちゅう）を人に降（くだ）す、といえるより、其の方（まさ）に昏（くら）きに当ってや、恬（てん）として宜（よろ）しく然（しか）るべしと謂（い）うも、中夜（ちゅうや）静かに思えば夫（そ）れ豈（あに）吾が天ならんや
運命 (新字新仮名) ／ 幸田露伴(著)
在野（ざいや）の法律大家、官途を辞してから、弁護士会長であり法学院創立者であり、江木刑法と称されるほどの権威者、盛大な江木衷（ちゅう）氏の住居の門で、美貌（びぼう）と才気と、芸能と
江木欣々女史 (新字新仮名) ／ 長谷川時雨(著)
「衷（ちゅう）が、あなたならお目にかかるというから、私の部屋に寄ってよ。」
江木欣々女史 (新字新仮名) ／ 長谷川時雨(著)