から)” の例文
蛇がからを脱ぐ如く、人は昨日きのうの己が死骸を後ざまに蹴て進まねばならぬ。個人も、国民も、永久に生くべく日々死して新にうまれねばならぬ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ある時彼が縁に背向そむけて読書して居ると、うしろどうと物が落ちた。彼はふりかえって大きな青大将あおだいしょうを見た。きっぱなしの屋根裏の竹にからんでからを脱ぐ拍子に滑り落ちたのである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)