薪水しんすい)” の例文
薪水しんすいを積み込む御用船に乗り込んで、黒船に近づこうとしたけれども、それも毎船与力よりきが乗り込んで行くために、便乗する機会はなかった。
船医の立場 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
そのもく僅かに十二箇条にして、下田、箱館の両港を開き、米国船に、薪水しんすい、飲料、石炭等欠乏の品を売り渡すというに過ぎず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
一つは起きてから自ら薪水しんすいの労をしなければ朝飯にありつけぬという不便が私を気無精にし、寝床の暖味をいつまでも離れがたなくさせているのだが
メフィスト (新字新仮名) / 小山清(著)
亜墨利加アメリカ船、薪水しんすい、食糧、石炭、欠乏の品を、日本人にて調ととのへ候だけは給し候為、渡来の儀差し許し候」
単に薪水しんすい食料しょくりょうを求むるの便宜べんぎを得んとするに過ぎざりしは、その要求ようきゅう個条かじょうを見るも明白めいはくにして、その後タオンセント・ハリスが全権ぜんけんを帯びて来るに及び、始めて通商条約つうしょうじょうやくを結び
その上、漢語ばかりでなく、オランダ語を話す通辞つうじさえいないので、薪水しんすい積込つみこみの応答にさえ困っているということであった。
船医の立場 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
しこうして遂に彼の発議により、寛永打払うちはらい令を修正して、外舶のきたるものにはその来意をただし、漂流船には、薪水しんすい食料を供して立ち退かしむるの融通ゆうずう法を設けたり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
そして僕に養う子燕がないにしても、僕としてはやはり自分の巣は営まなければならない。僕はひとが思うほどには、また自分からひとに話すほどには、薪水しんすいの労を億劫おっくうにはしていない。
落穂拾い (新字新仮名) / 小山清(著)
薪水しんすい食料を給すべきを令し、親藩の随一なる水戸烈公と結び、着々改革の歩を進めたり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)